工期が短い建売住宅のリスク(突貫工事は避けたい)

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工期が短い建売住宅のリスク(突貫工事は避けたい)

Last Updated on 2022-8-11

工期が短い建売住宅のリスク

新築の建売住宅を購入する人にとって、突貫工事をされて施工不良が増え欠陥住宅が出来上がることは避けたいことですね。このご心配について、工期が短い物件を購入する人から聞く機会は多いです。

工期が短い = 突貫工事をする = 施工不良が多い

上のようなイメージを持つ人が少なくないようです。

このイメージは、結果的に正しいこともあるものの、誤解されている部分もありますので、今回は建売住宅の工期の短さと施工不良の関係について触れてみます。これから購入する人も、既に売買契約を締結した人にも参考になるので、ご覧ください。

建売住宅の工期は短いことが多い

建売住宅の工期

建売住宅に関わらず、注文建築の住宅でも工期は短縮されてきており、住宅業界全体で工期短縮が進んできました。工期短縮は建築コストの抑制、つまり買主や施主の負担軽減となっていることから、短縮自体は悪いことではありません。

工期とは?

住宅の新築工事における工期とは、一般的には、工事に着手するときから完成するときまでの期間を指しています。着工する前の建売住宅の売買契約をしたとしても、着工日がしばらく先ということもあるので、契約日から完成日までと誤解していると大きな違いが出ます。

地盤改良工事をする住宅では、この工事を含めて考え、地盤改良工事から建物が完成するまでを工期と呼んでいることもあります。

2ヵ月未満ということもある

建売住宅の工期の短さがこの記事のテーマですが、実際に短い工期の事例としては、建物面積が100平米(約30坪)の木造2階建てで2カ月未満というケースもよくあります。昔のイメージと比較すれば、3カ月でも随分短い印象を持つのですが、2カ月未満となると相当短い印象です。

工期が特に短い建売住宅の売主パワービルダー

2ヵ月未満のように不動産・建築業界の人が聞いても短いと感じる工期を組んでいる住宅の多くは、その売主がパワービルダーと呼ばれている建売住宅の分譲業者です。多くの住宅において価格を抑えて開発・分譲しており、広範囲の地域において建売住宅市場の中心的な存在となっています。

5カ月以上の建売住宅もある

2ヵ月未満などの短い工期で建築する住宅もある一方で、5カ月や6カ月以上の工期としている建売住宅もあります。あくまでも、着工から完成までの期間で5カ月以上です。

注文建築を数多く手掛ける誰もが知るような大手ハウスメーカーが手掛ける建売住宅や、一部の地場の工務店の住宅で見られるケースです。

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工期が短いと突貫工事による施工不良が心配か?

突貫工事による施工不良

冒頭で、「工期が短い = 突貫工事をする = 施工不良が多い」とイメージする人が少なくないと書きましたが、本当に工期の短さと施工不良の関係性が深いのか考えてみます。

工期が短縮された理由

そもそも住宅の工期が短縮されてきた理由を知っておきましょう。主な目的としては、コスト抑制があるわけですが、短縮できた理由は、建築部材の工業化による製造期間短縮が大きいです。

大手企業が工業化を進めているのはイメージできるかもしれませんが、地場の工務店でもそういった部材を仕入れることができるので、工期短縮が進んでいるわけです。現場でしていた作業のうち、工場で製造されるようになった工程があり、これが大きく寄与しているのです。

この理由を考えれば、工期が短くなったことが原因で施工不良が増えるということにはならないとわかりますね。

工期が短いパワービルダーの建売住宅に施工不良は多い

アネストでは、大変多くの建売住宅に対してホームインスペクション(住宅診断)をしてきました。その経験上、建売住宅では多くの様々な施工不良が見つかっており、そのうちに占める工期が短いパワービルダーの住宅の割合は高めです。

前述の「工期が短くなったことが原因で施工不良が増えるということにはならない」と矛盾すると感じる人もいるかもしれませんが、現実にこういった結果になっています。

実は、工期が短いパワービルダーの建売住宅で施工不良が多い原因は、工期短縮とも関係がある別の理由があります。

工期短縮より工事監理・現場管理の問題が大きい

工事の品質は、適切な工事監理と現場管理(施工品質の管理を含む)が大きく影響しますが、住宅業界ではこの点に問題を抱えており、施工不良を生み出す大きな要因になっています。

工事監理と現場管理にも人が必要です。1人の担当者が同時にこの業務を適切にするための棟数はそう多くありません(担当現場の立地関係・規模・工程などにもよる)。ハウスメーカー、工務店としては、この担当者の数を増やすとコスト増になってしまうため、十分な人手を用意しておらず(業界の人手不足問題もある)、1人で担当する棟数が多すぎる状況がよく見られるのです。

工事監理・現場管理の人手不足 = 施工不良の増加

これがよくある負の図式です。

工期短縮が突貫工事・施工不良につながることもある

工期が短い住宅でよく見られる問題の1つが、完成時期の遅延です。

何らかの理由(例えば、天候の問題)により、予定していた工事をできない時間が生じることで、工事が遅れることは建築の世界ではよくあることです。普段から当たり前のように工事の遅延が発生しています。

工期が短い計画である場合、スケジュールにゆとりを見ていないために、雨天などで工事が遅れたら、すぐに完成時期も遅れることになるケースが散見されます。担当者によっては、完成時期が遅れることへの抵抗感もあまりないのか、当たり前のように「雨なので完成が遅れます」と言うことも珍しくありません。

本来ならば、天候等で工事できない日が生じる可能性を考慮して、全体のスケジュールにゆとりを持たせそうに思えますが、そうしていない現場は本当に多いです。

そこで発生しうるのが、買主としては歓迎しない突貫工事です。つまり、遅れた分を取り戻そうとして工事作業を急ぐ行為です。これをすると、施工不良が増える要因になりますので、注意したいです。

買主が、完成を急がない場合は、「完成予定日が遅れても構わない」と伝えることで突貫工事を防ぎたいところですが、施工者側が営業成績等の都合もあり、勝手に急いでしまうこともあります。

工期が短くとも予定通りの進捗であればよいのですが、遅れるとリスクが高まるわけです。

まとめ

工期が短いこと自体が施工不良を生み出す直接の要因というわけではなく、現場管理や工事監理の問題と工事遅延の対応困難なところが直接的な要因になっていることを理解しておきましょう。もちろん、トラブルを減らすためにも、工期にはゆとりを持ちたいので、買主としてはあまり短い工期を求めないことも大事です。

マイホームには、早めに入居したいと考える人はくなくないですが、ゆとりあるスケジュールを組んで後悔しないようにしましょう。

また、建築途中の要所要所で、もしくは完成時に第三者の一級建築士によるホームインスペクション(住宅診断)を利用することも考えてみましょう。施工不良を早めに確認して補修を求めていくことも大事なことです。

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