住宅購入に関する売主の瑕疵担保責任

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住宅購入に関する売主の瑕疵担保責任

Last Updated on 2021-9-16

住宅購入に必要な基礎知識の1つに瑕疵担保責任というものがあります。この瑕疵担保責任については、住宅を購入した後に重要な問題となることがあるのですが、購入前によく理解しておく必要があります。

住宅購入に関する売主の瑕疵担保責任

住宅売買における売主の瑕疵担保責任とは

売主の瑕疵担保責任という言葉の意味を理解しておく必要があります。取引の対象物に隠れた瑕疵があったとき、売主が買主に対して責任を負うということであり、住宅の売買においては、買主が売主に補修や損害賠償を求めることができます。

民法では買主が瑕疵のある事実をしったときから1年以内に損害賠償等の請求をしなければならないこととなっておりますが、住宅の売買では各契約内容によってこれと異なる定めとなっています。それでは、新築と中古の場合にわけてもう少し詳しく説明します。

瑕疵担保責任は、2020年4月1日より施行された改正民法により、契約不適合責任に変わりました(2020年4月8日:追記)。

新築住宅の瑕疵担保責任

新築の建売住宅を購入する場合、売主は不動産会社です。この不動産会社(売主)は買主に対して瑕疵担保責任を負います。瑕疵担保責任を負う期間は民法では買主が知ってから1年となっておりますが、契約によって「引渡しから2年以上の期間」と定めることが認められています。

1年のところを2年以上としているので、買主に有利な内容だと誤解する人もいますが、実はそうではありません。

民法では、買主が知ってから1年ですから、契約して引渡しを受けてから5年後に瑕疵を知れば、それから1年(つまり引渡しから6年)となります。しかし、引渡しから2年であればこれより短い期間となります。

売主としては、瑕疵が発見された(買主が知った)ときから1年であれば、いつになっても瑕疵担保責任を負わなければならないような状況になることから、このような特約が認められることになっています。ちなみに、引渡しから2年以上であれば何年でもよいのですが、ほぼ全ての取引において下限の2年が契約書に明記されています。

新築住宅の10年保証

新築住宅では、売主の瑕疵担保責任と関連することで10年保証と呼ばれるものがあります。主要構造部や雨漏りの防止に関する部分についての瑕疵については、売主(又は施工会社)に10年間の保証義務があるというものです。

引渡しから2年を過ぎてから発見された瑕疵であっても、これに該当するものもありますから、あきらめずに対応を考えましょう。

中古住宅の瑕疵担保責任(売主が不動産会社の場合)

中古住宅の売買における売主の瑕疵担保責任は、売主が不動産会社であるか、または不動産会社以外(一般的な個人の方など)であるかによって期間が異なります。

売主が不動産会社である場合は、新築住宅の場合と同じく、引渡しから2年となっていることが一般的です。これより買主に不利な条件とすることはできません。例えば、不動産会社が売主であるにも関わらず、瑕疵担保責任を無し(免責)とする特約を付けていたとしても、これは無効となります。

中古住宅の瑕疵担保責任(売主が不動産会社以外の場合)

売主が不動産会社以外である中古住宅の場合には、条件が大きく異なります。売主の瑕疵担保責任の有無や期間は売主と買主の合意によって自由に定めることが可能であり、実態としては引渡しから3カ月以内の期間で定めることがほとんどです。

売主の瑕疵担保責任を無し(免責)とすることも可能です。売買契約書に記載されることですから、契約書に署名・捺印する前によく確認する必要があります。

売主の瑕疵担保責任と住宅診断(ホームインスペクション)の関係

売主の瑕疵担保責任が無いこともある

中古住宅の購入では、前述のように売主の瑕疵担保責任を無しとすることができますが、これは買主にとっては好ましくない契約条件です。購入後に何らかの瑕疵を発見しても、売主に補修等を求めることができないということです。

売主の瑕疵担保責任があっても安心できない

売主の瑕疵担保責任があれば安心できるかといえば、そう単純でもありません。瑕疵担保責任の対象となる瑕疵は限定されており、一般的な中古一戸建て住宅の売買では、主要構造となる木部の腐食やシロアリの被害、雨漏り、給排水管の故障程度です。

これらに該当しない瑕疵や早期に補修すべき劣化があっても対象とならないため、売主の瑕疵担保責任があっても十分ではありません。

住宅診断(ホームインスペクション)でリスクを抑制する

住宅を購入するときに建物に関するリスクを完全に排除することは難しいものですが、それでもできる限りリスクを抑制しておきたいものです。

瑕疵担保責任や10年保証で保護されないものがあること、また保護されるにしても売主等との交渉労力・時間を要することを考慮すれば、購入前(遅くとも引渡し前まで)に第三者の住宅診断(ホームインスペクション)でリスクを減らしておくことが有効な手段でしょう。

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