モデルハウスを購入するメリット・デメリットと注意点

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モデルハウスを購入するメリット・デメリットと注意点

Last Updated on 2021-10-22

モデルハウスを購入するメリット・デメリットと注意点

日々、ホームインスペクション(住宅診断)の仕事をしていると、「新築ですが、モデルハウスを購入するので心配で、念のためにインスペクションしてもらいたいと思って」とお問合せ頂くことがよくあります。

モデルハウスとして使用されてきた住宅は、建物の完成から相当の期間が経過していることや、多くの来場客が出入りしていることから、建物の状態などを心配するのも理解できることですね。

ここでは、モデルハウスとして使用されてきた一戸建て住宅を購入しようと考えている人に役立つこととして、モデルハウスを購入するメリット・デメリット、そして購入するときの注意点について解説します。

モデルハウスとは?

この記事の対象としているモデルハウスは、一戸建てです。マンションは対象としておりません。また、稀にリノベーション用のモデルハウスがありますが、ここでは新築を対象としています。では、この新築のモデルハウスの基礎知識から紹介します。

モデルハウスは販売するために展示された住宅

売主やハウスメーカーにとって、モデルハウスの最大の目的は、販売促進です。そのモデルハウスそのものの販売促進ではなく、同じ分譲地の新築住宅の販売や注文建築を受注するために作られているものが、モデルハウスです。

展示用でも最終的には販売される

モデルハウスは展示用、販売促進用ではありますが、最終的にはそのモデルハウスそのものを販売することはよくあることです。

分譲地においては、ある程度の年数が経過した時点でモデルハウスそのものを分譲することもありますし、住宅展示場のモデルハウスを販売して別の場所へ移築することもあります。

築1年以上なら新築ではなく中古住宅

新築住宅とは、住宅の品質確保の促進等に関する法律の第2条2項で「「新築住宅」とは、新たに建設された住宅で、まだ人の居住の用に供したことのないもの(建設工事の完了の日から起算して一年を経過したものを除く。)をいう。」とされておりますので、1年以上経過しているものは中古住宅となります。

モデルハウスを購入するとき、多くの場合、その建物が完成してから1年以上を経過しているため、モデルハウスはほとんどの場合において中古住宅として取り扱うことになります。

モデルハウスを購入するメリット

モデルハウスを購入するメリット

モデルハウスとして使用されてきた住宅を購入するメリットは、多くの人にとってわかりやすいのではないでしょうか。おさらいの意味でもメリットをあげておきますが、購入判断には後述のデメリットをよく理解しておきましょう。

引渡し・入居までが早い

このメリットは、分譲地にあるモデルハウスに該当するものです。

既に完成状態であることから、その住宅を購入するのであれば、早期に売主から買主へ引渡すことができ、早い時期に入居することも可能です。

ただし、対象物件によっては、「●●(=時期)まではモデルハウスとして使用するため、引渡しは半年後になる」などといった条件が付いていることもあるため、引渡し時期をよく確認してください。

通常の新築住宅より安い

モデルハウスを購入する最大のメリットと言ってよいと思いますが、通常の新築住宅に比べると安いことが多いです。見学などのために不特定多数の人が出入りしていることや、完成後の期間が経過していることを考えれば、安くなるのは当然のことです。

単純に新築と価格比較するだけではなく、その地域の中古住宅の価格相場も考慮した上で購入判断することを忘れないでください。

設備が豪華なことがある

売主としては、販売促進用の展示住宅だけに、見学者によい印象を与えたいと考えることが多く、同じ会社の通常の建売住宅に比べると設備や内装、外装について仕様レベルを上げて豪華なものになっていることがあります。

モデルハウスだからこそ付けられている本来ならオプション費用を請求されるような設備等がありうるということです。

建売住宅と同様のメリット(完成状態を確認できる等)

他にも通常の建売住宅と同じようなメリットもあります。

完成済みですから、間取りや部屋の広さなどのイメージを直接に確認できることがそうです。また、既に挙げた引渡しや入居までが早いというのもそうです。

建売を購入するメリットは「建売住宅購入の注意点と基礎知識」を参考にしてください。

モデルハウスを購入するデメリット

モデルハウスを購入するデメリット

次にモデルハウスを購入する際のデメリットについて紹介します。ここは大事なことですので、理解しておきましょう。

劣化症状が見つかることがある

モデルハウスは、完成後、それなりの期間を経過しているわけですので、どうしても劣化症状が確認されることがあります。完成後1~2年程度のものもあれば、3年以上もモデルハウスとして使用しているものもあるからです。

劣化状態は、すぐに目につくところにだけあるとは限りません。床下や小屋裏(屋根裏)などに確認されることも多いため、見づらいところもしっかり確認してから購入判断すべきです。

トイレが使用済みかもしれない

気にする人とそうでない人にわかれるところですが、モデルハウスのトイレは営業担当や職人が使用してしまっていることもあります。

中古住宅の扱いで売主の10年保証の対象外となることがある

住宅の品質確保の促進等に関する法律の第95条において、新築住宅の売買契約においては、売主は、買主に引き渡した時から10年間、住宅の構造耐力上主要な部分等の瑕疵について、民法に規定する担保責任を負うこととされています。

つまり、中古住宅として扱われることで、この10年保証の対象外ということになってしまいます。

前述したように、建物が完成してから1年以上経過しているものは新築ではなく中古住宅となるため、10年保証の対象外となるケースが多いのです。

中古住宅と同じ扱いで傷等の補修対応をしてもらえないことがある

多くの見学者が出入りするため、モデルハウスには傷や汚れが付いていることが一般的です。長く使用するなかで、修復しながら使用していることもありますが、傷や汚れが目に付くことは少なくありません。

新築住宅ならば、そういった傷や汚れは、売主の負担で補修するなどして引き渡すことが一般的ですが、中古住宅の扱いとなり、補修対応してもらえないこともあります。この点はどういった条件になるのか、契約前に売主にきちんと確認しておく必要があるところです。

モデルハウスを購入するときの注意点

モデルハウスを購入するときの注意点

前述のデメリットについて、どういった扱いになるのか確認していくことがモデルハウスを購入する注意点ですが、その他にも知っておきたい注意点を紹介します。

モデルハウスは全く保証されないと勘違いしない

モデルハウスだった住宅は、通常の新築と違って保証や瑕疵保険の面で買主に不利になっていることがあるものの、全く保証されないというわけではありません。中古住宅でも、売主が不動産業者であれば、最低でも2年以上の契約不適合責任を負う義務があるからです。

瑕疵保険の加入有無に要注意

新築住宅であれば、平成12年4月に施行された「住宅の品質確保の促進等に関する法律」により、住宅の主要構造部分や雨水の浸入を防止する部分の施工ミス等に関して、新築住宅かし保険に加入するか、法務局へ供託することが義務です。

新築住宅とは、前述の法律により、完成(建設工事の完了)から1年以内で、且つ一度も人が住んだことのない住宅とされています。

つまり、完成後にモデルハウスとして使用されている住宅は、完成から1年を超えていることも多く、その場合は新築住宅かし保険に加入することができません。これは、買主にとっては小さくないデメリットです。

一方で売主が必要な対応をとれば、既存住宅かし保険(宅建業者販売タイプ)には加入できる可能性があるため、瑕疵保険への加入有無を購入する前に確認してください。

既存住宅かし保険は、新築住宅かし保険より期間が短い

仮に既存住宅かし保険(宅建業者販売タイプ)に加入している場合でも、安心はできません。新築なら、10年間の保険期間ですが、中古の保険期間は2年または5年です。保険期間が短い分だけ、リスクが高いと言えます。

売主の保証制度・アフターサービス基準

瑕疵保険は、国が用意した保険制度ですが、新築住宅の感覚で購入するとすれば、中古住宅扱いの瑕疵保険では心許ないですね。そこで、保険制度だけではなく、売主が用意している保証制度やアフターサービス基準について確認し、納得してから購入するようにしてください。

保証内容等については、口頭で説明を受けるだけではなく、きちんと書面で確認するようにしてください。営業担当者によっては、通常の新築住宅と同じように説明していたのに、後で書面を確認すると聞いていた説明内容と相違していたというケースもあったので注意してください。

モデルハウスは手抜き工事が多い?

モデルハウスを購入しようとしている人から、「モデルハウスは、適当に作られているので危ないと聞くのでホームインスペクション(住宅診断)を考えている」と聞くことがあります。

アネストでは、これまでにモデルハウスとして使用されてきた住宅を数多く、インスペクションしてきましたが、通常の建売住宅と比べて、極端に施工不具合が多いという印象は持っていません(とはいえ、通常の建売でも施工不具合はあるので、同等の感覚でありうるでしょう)。

その理由としては、売主もモデルハウスをただの展示用として建築しているわけではなく、最終的には販売することを考えていることが多いからです。確かに展示用であって、役目を終えれば取り壊すつもりであれば、話は別かもしれませんが、最終的に販売する予定であれば、特別に手抜きすることもありません。

通常の建売住宅と大きな違いのない範囲では、施工不具合がありうるかもしれませんが、特に手抜きが多いとまでは言えないでしょう。

住宅展示場のモデルハウスの移築には注意

そう多くはないケースですが、住宅展示場などでハウスメーカーが展示用に建築しているモデルハウスを販売することがあります。その住宅展示場内に住むわけではなく、一度、解体してから他の土地に移築するケースです。

モデルハウスの移築の場合でも、安く購入できるというメリットがありますが、買主にとってはリスクもあるので注意が必要です。

まず、解体するときに各部材を痛めてしまうことがあります。痛めたものをそのまま移築先で使用されると困りますね。通常の新築工事よりもリスクが大きいことを理解した上で、購入判断してください。

建物の劣化状態と施工不具合の有無を要チェック

ここまで見てきたように、モデルハウスを購入するときには、劣化状態や施工不具合がありうるので、その有無を確認すべきだということが言えます。

建物の外部はもちろん、内部、床下、小屋裏の状態、サッシや扉などの建具、水回り設備などの状態もできる限り確認しておくことが重要です。できれば、こういったチェックを行う専門家によるホームインスペクション(住宅診断)の利用も検討するとよいでしょう。

モデルハウス購入で失敗しないため

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