認定工法だから安心か?

新築住宅を購入したり、建築したりしようとしている人に対して、大手ハウスメーカーや供給戸数の多い分譲住宅会社などの営業担当者は、よく「国が認定した工法なので、安心です」と言うことがあります。

これは単に、「認定された工法で建てます」というだけであって、それを現場で適切に施工しているかどうかは全く別の話です。

そもそも大手ハウスメーカーなどがいう認定工法は、その工法が外部にはわかりづらいものであり、ブラックボックスだとも言えます。その工法そのものに問題ないかどうかを外部のものが判定するのは現実的には難しいものであり、そういう意味でブラックボックスなのです。だから危ないという意味ではありません。

これらの認定工法は、住宅建築のコストダウンの為に各メーカーが工夫したものであり、それを良いものであるかのようにPRしているにすぎません。ちなみに、悪いとも言えません。なぜなら、ブラックボックスでわかりづらいからです。

ただ、これらの認定工法の多くがハウスメーカー側の効率化とコストダウンの為に用いられているものであることは事実です。

認定工法であってもなくても、現場で適切に施工されなければ意味がないわけですので、認定工法だから安心ということにはならないのです。

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執筆者

アネスト
アネスト編集担当
2003年より、第三者の立場で一級建築士によるホームインスペクション(住宅診断)、内覧会立会い・同行サービスを行っており、住宅・建築・不動産業界で培った実績・経験を活かして、主に住宅購入者や所有者に役立つノウハウ記事を執筆。