建築確認や瑕疵保険の住宅検査で安心できるか?(2)

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建築確認や瑕疵保険の住宅検査で安心できるか?(2)

Last Updated on 2021-9-16

前回の「建築確認や瑕疵保険の住宅検査で安心できるか?(1)」では、不動産会社やハウスメーカーなどがいう第三者検査機関と不動産業界の関係について述べました。ここでは、その検査機関による検査を受けた住宅に施工ミス等の問題があるのかどうかについて説明します。

住宅供給者側の住宅検査機関の検査で実際に問題が生じているのか?

立場や関係性がどういったものであろうと、実施される住宅検査が適切なものであり、施工ミスや不具合などを指摘し補修させ、問題が起こっていないのであれば、買主にとっては別に構わないことではないでしょうか。本来の目的は、住宅の品質確保です。

住宅検査

買主(消費者)の立場で判断するには、立場のことだけではなく、その検査が適切に機能しているかどうかを知るべきです。

アネストでは、数多くの住宅検査を消費者からの依頼により実施してきました。2015年には年間2000件を超える検査回数となっています。この住宅検査の実績・経験から、未だに新築住宅の建築現場では、施工ミス(施工不良)がなくなっていないことをよく知っています。

それらの住宅の全てにも、前述のような住宅供給者側の住宅検査機関(不動産会社等が言う第三者機関)の検査が入っています。つまり、適切に機能していない現場が多いということです。

アネストの検査実績からの話だけではわかりづらいかもしれませんので、別の団体が出しているデータも参考にしてください。住宅トラブルの相談を受ける住宅リフォーム・紛争処理支援センターという公益財団法人があります。ここに寄せられる新築住宅の不具合等の相談件数は年々増えており、2013年度には15,203件にもなっています。

参考:不動産業者が言う「新築住宅の住宅診断は不要」は本当か?

不動産会社やハウスメーカーの営業担当者が騙そうとしている?

不動産会社やハウスメーカー等が言う第三者機関の検査を受けた住宅の前述のような実態をよく理解したうえで、不動産会社等の説明を聞かなければなりません。

この検査を受けても、施工ミス(施工不良)は生じており、不具合等の相談件数はむしろ増えているという事実があるにも関わらず、「建築確認の検査が入っているので施工は安心」「瑕疵保険の住宅検査が入るので大丈夫」「当社でも第三者の検査機関を入れているから意味がない」などと説明する営業マンは、買主や施主を騙そうとしているのでしょうか。

住宅供給者側の住宅検査機関が適切に機能していないことが多いのは、現場を知っている建築士の間では当然の事実として理解されていることです。なぜならば、現場でその検査に立ち会って何をしているのか見ているからです。

しかし、営業マンは建築現場に詳しくない人が多く、実態を本当に知らないこともあります。「第三者機関の検査が入っているよ」と先輩や上司、会社から聞けば、それならば大丈夫だろうと本気で考えている人もいます。それだけに、悪気なく友人・知人にも自信をもって検査しているから大丈夫と説明してしまっていることもあります。

残念ながら、検査が適切に行われていないことを知っていながら、買主や施主にわざと偽りの説明をしている人もいますが、知らない営業マンが多いのも事実です。知らない理由の1つとして、現場のことへの興味が少なく、建築現場は担当外だからという意識の問題がありそうです。

建築確認や瑕疵保険の検査

建築確認や瑕疵保険の検査に過度な期待ができないことは、ここまでの記述でも理解できたことかと考えますが、この検査について少し説明しておきます。

検査回数は地域や建物の規模、構造によって、多少の違いがあります。一般的な木造2階建て及び3階建ての場合で建物完成時を含めて2~3回(瑕疵保険の検査は2回)です。そして、それぞれの検査の所要時間は5~15分程度です。現場で立ち会ったことのある経験者ならわかりますが、15分も現場にいれば長い方です(なかにはもう少し丁寧に検査する検査員もいます)。

そもそも施工ミス(施工不良)の有無をチェックしていくというよりは、基準に適合するかどうかを部分的に確認している検査であるため、これらの検査に多くを期待することが酷かもしれません。基礎配筋検査を例にとっても、配筋のピッチやかぶり厚さ等の確認も一部分において実施するのみであり(現場で検査の様子を見ればわかる)、買主が自ら依頼する本当の第三者の住宅検査(建築中の検査)の細かさとは大きく異なるものです。

但し、不動産会社等がいう第三者検査機関の検査が十分な内容でなくとも、施工会社の適切な品質管理や職人たちの意識、技術力によっては、良い品質の住宅が建築されることもあります。アネストの検査実績からは、細かな指摘はほとんどの住宅であるものの、概ね良好な住宅建築である現場も少なくありません。

買主が自分たちで費用負担して、本当の第三者に住宅検査(建築中の検査)を依頼するかどうかは、不動産会社等とその不動産会社等がいう第三者検査の資本関係や立場、その検査の実態(施工ミスが起こっている)、営業マンの知識、その検査内容を参考にして判断するべきでしょう。

新築住宅の建築で後悔しないために

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