住宅あんしん工程検査(建築中の住宅検査)の1つである防水工事(外壁の防水シート等)の検査のご案内です。防水工事の検査項目(チェックポイント)の例も公開します。
防水工事(外壁防水シート)の重要性と断熱工事の検査との関係性について説明します。
上棟後、外壁面に透湿防水シートが施工されます。透湿防水シートは、建物の外側から外壁内部へ侵入してきた雨水を防ぐためのもので、雨漏りを防ぐために非常に重要な役割を果たします。よって、防水工事(外壁防水シート)の検査も非常に重要なものです。
透湿防水シートが全面に施工された状況で、かつ外壁の仕上げ材が施工される前に確認することになります。この外壁面の防水工事と並行して、建物内部側では外壁面の断熱材の施工が実施されることもあります。
断熱材の進捗・工程によっては、防水工事(外壁防水シート)の検査と断熱工事(断熱材の施工)の検査を同時に1回で実施することもあります。
また、一度で防水工事と断熱工事を広範囲に確認できないことが多いため、防水工事と断熱工事の検査を合計2回として、それぞれの回で防水工事と断熱工事の両方を検査することもあります。
現場の進捗・工程によって判断すべきものですから、住宅検査の担当者(一級建築士)とご相談ください。
防水工事(外壁防水シート)の検査としては以下の項目があります。但し、建物の工法・プランや工事の進捗、工程によっては以下と異なることもあるため、一般的に考えられるチェックポイントだとご理解ください。
バルコニー(ベランダ)については、防水工事(外壁防水シート)の検査と同時に実施できる場合もありますが、別の検査のタイミングで実施することも多いです(その住宅の工程による)。
実際にアネストで行った「防水工事(外壁の透湿防水シート)の検査」において、指摘された施工ミス・不具合の事例の一部を公開致します。
外壁を貫通する部分の周囲から雨漏りすることが多いですが、その代表的なものが配管等の周囲です。
左の写真では破れたままになっておりますが、防水テープで保護する等の対応が必要です。
この写真は一部の配線周りは、黒い防水テープで処理されておりますが、オレンジの配管周りは適切に処理されていません。
設備業者が後から施工したため、防水テープで処理されなかった可能性が考えられます。
このような一見、小さな不具合から雨漏りにつながるため、透湿防水シートの検査は細部まで確認しなければなりません。